8/28放送のガイアの夜明けを見ていたら、格安航空会社(LCC)の特集をしていた。

題して、「格安航空会社は本当に便利なのか?」。

題がおかしい、という疑問はこの際ぐっと飲み込んでおく。
格安航空会社が便利じゃおかしいでしょ。安くて不便なLCCですよ。

それはさておき、番組の大半はANAが出資しているエアアジアの紹介でした。

この番組をつまみ食いしながら思ったことを書き連ねておきたいと思います。


■ローコストに特化しきれないエアアジア


番組を見ていてまず最初に思ったのが、これってホントにローコストなの?ということ。

例えば、空港へのチェックインは機械でやるのが原則なんだけど、その機械は出発1時間前で使えなくなるとのこと(なに?)。

で、その後は窓口で受け付けますって、それ人件費減らせてないんじゃないの?と思わず突っ込みをしたくなる。

ただし、窓口の場合は+1000円という手数料をとりますと。

また、荷物は20kgまでOKらしいんだけど、1kg増えるごとに1000円頂きますと(高!)。

普通にローコストという言葉をまっすぐとらえると、20kgまでしか如何なる理由でも載せられません。だって他は座席にしちゃいましたから、というほうがローコストという言葉にしっくりくる。

こういった追加料金を取られる人たちが全体のどの程度の比率化はわからなかったが、やっていることを見ると別にローコストにはなっていないという印象。

コストは変えずに、今までは全員一律だったサービスを有料の選択制にしただけ。

これにより、結局手数料でそこそこ儲かるから表面上の低価格を広告塔にしても通常と同じ利益が出る、というような携帯電話キャリア顔負けの罰金ビジネスと受け取れた。

格闘ゲームで言うところのわからん殺しってやつですな。


■改善の方向性が既存航空会社と変わらんよ


また、搭乗口でチケットを確認する作業に時間がかかってスケジュールを圧迫するという課題に対して、エアアジアの現場スタッフが出した解決策が、顧客が並んでいる間に半券のミシン目を切り離しておいて、もう一度ホッチキスで留めておいて、搭乗口でホッチキスを切り離すというもの。(伝わるかな?)

おいおい、無駄だらけですから。

それができるんならホッチキスで留めなおさないで、並んでる間に半券回収すればいいじゃんよ。

それでもチケット確認する部分の人件費は削れないから、むしろ確認する手間をなくし、搭乗口での待ち時間を減らすようにフローを短縮するのがローコスト的な発想の気がするが。


さらに、出発前の搭乗締切時間の問題もよくわからんかった。

航空会社のコストを下げるには、空港での待機時間を減らすのが重要というのはよくわかる。

で、そのために行われているのが出発前の締切時間を前倒しするというものだった。

ANAが通常20分前なのに対し、エアアジアは45分前に乗り込まねばならんらしい。

何故?

時間厳守でちょっとでも遅れた顧客は乗れないっていう設定にしているんなら、締切時間は一緒でいいんでないの?

無駄にLCCの利便性を損なってはいないか?

それともエアアジアのほうが顧客が登場してから出発までにかかる時間は2倍以上になるんでしょうか?

なんか釈然としない内容でした。


■格安航空会社はかくあるべき


まあそんな感じで格安航空会社はまだまだ前途多難というか生みの苦しみを味わっている感じを受けた。

ローコストというよりも単なる罰金ビジネスになってしまっているのは、親であるANAとかの志向が強そうなので、もちろん他のLCCではうまくやってる気もしますが。


と、たかだか1時間程度のTV番組を見ただけで知ったかぶりして書いてみましたが、航空会社が通常とLCCの選択肢が増えたというのは非常に歓迎ですし、目指す世界は私が目指しているものに近いなと感じます。

結局、今までの既存航空会社がいけてないのはすべてのサービスがモリモリのフルパッケージを全顧客に押し付けていて、価格が上がっていたという実態があると思う。

ブランケットを使わない人もブランケット代を負担するし、定刻通りに並んでいる人も遅刻した分の空港使用料を負担する。

極めて社会保障的というか社会主義的な料金設定は、最小パッケージで使いたい人にとっては無駄なコストを背負わされているに等しいわけです。

それに対して追加サービスは基本全部有料っていうのは、基本しか使わないって人には安く買えるチャンスなのでいいと思う。

ただ、今はそれがまだ周知されていなくてわからん殺しの罰金ビジネスになってしまっているので、これを過渡期として割り切っていずれLCCのサービス内容がみんなに理解されれば、本当の意味での選択制が実現できると思う。

そして、その流れで罰金がしっかりとなくなったときにLCCが改めて自分たちのコストを下げていき、格安航空券を提供し続けられるかは見ものだし、このままでは難しそうなのでしっかりした意識改革が必要だなあと思った次第。

なにはなくとも、オプションサービスの有料化はさておき、遅刻してくるようなモラルの低い人のコストをモラルの高い人が負担するような社会は個人的には大嫌いなので、その方向でLCCにはぜひ頑張っていただきたい。