昨日のテレビ東京系、カンブリア宮殿を見ていて、面白い戦略の会社、というか催し物が紹介されていたのでメモしておく。

それはみなさんご存知、B級グルメの祭典ことB-1グランプリ。

このB-1グランプリのコンセプトは、自分もあまり知らなかったのだが「町おこし」だということ。

B級グルメの祭典、という紹介のされ方が多いので、グルメ系イベントなのかと思ったが、発案者の渡邉さんはこれをきっぱりと否定していた。

B-1グランプリは町おこしのためのイベントなのだ、と。


で、問題のそのB-1グランプリの戦略の中で、非常に面白かったのが「プロはお断り」という運営上のポリシー。

これは私も知らなかったのだが、B-1グランプリで料理を提供する出店者側には飲食店関係者を入れてはいけないんだとか。

基本的には地元の料理関係ない人たちがアルバイトなのかボランティアなのかで参加しているらしい。

これは本当に目からうろこの戦略だと思った。


B-1グランプリをグルメイベントとして捉えた場合、この発想は思い浮かばない。

普通に考えたら、当然プロである、地元で一番人気の料理店を招待したほうがいい。

来場者に美味しい料理を食べてもらうことだけを考えたら絶対にそれが正しい。

だが、B-1グランプリは町おこしイベントだ。

そうなると話が変わってくる。

B-1グランプリで勝つには地元を愛する素人に、飲食店の店主が名物料理を教えこまなくてはならない。

これは手間といってしまえばそれまでだが、今までにはなかった交流を生み、地域の活性化につながる。

B-1グランプリの準備を通して、地元の若者などの間でも、地域の名物、良き文化が広まることにもなるだろう。

また、グランプリを報道する記事などにおいても、個別の店名ではなく地域や名物にスポットが当たりやすくなるので、相乗効果もある。

実際にマスコミに対するお願いとして、報道時には地域名および団体名を明記するように、と謳っているようだ。

この辺りは、あくまで町おこしイベントというコンセプトがあるからなせる技だ。 


私の戦略に関する愛読書に、「ストーリーとしての競争戦略」という本がある。



この中にちょうど、優れた差別化戦略には、一見すると矛盾点のようなものがあるという一節がある。

その矛盾点があることで、競合が容易に真似できない状況を作り出せるのだとか。

今回のB-1グランプリにおける、プロお断りというポリシーはその好例だと思う。

今後、B級グルメ人気にあやかった、模倣イベントは開催されるかもしれないが、町おこしというコンセプトと、この一見矛盾した戦略がある限り、容易に負けることはないだろう。

そう確信できるほど、B-1グランプリの戦略は久々に素晴らしい、と手放しで尊敬できるものでした。


と、こんな感じで今後は企業の戦略事例をコンテンツの一つにしていきますので、どうかよろしく。