昨日、久々に本屋に行きました。

購入したのは今年行く予定のハワイのガイドブックと国民的人気漫画ワンピースの最新刊です。

まあハワイ云々の話はどうでもいいとして、今回の問題はワンピースの方です。
 
というかワンピースに限った話ではなく、新刊のマンガを購入するときに起こりがちな本屋の業務フローについて怒りを覚えている今日この頃ですので、その怒りの炎をここでぶちまけたいと思います。


■なぜあなたは私の努力を無にするのか

読者の方の中にも同じような思いをしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、私は本屋でマンガ(単行本)を購入するときは汚れや傷がないか、平積みになっている在庫の中からしっかりと吟味します。

これは過去に何度か、ずっと愛読しているうちに真ん中のページ接合部分がはがれて数ページはずれてしまったり、家に帰って開けてみたら数ページがやや折れ曲がっていてその部分が微妙にやぶれているという悲しい経験をしたことがあったからです。

ところが、そうしてしっかりと吟味に吟味を重ねたうえで、レジまで持っていくと、あることが起きるときがあります。

そう、なぜかレジに積まれている既にビニールをはがされた他の商品と交換されてしまうのです。

しかも顧客であるこちらに確認することもなく。

ナゼアナタハソンナコトヲスルノデスカ?


■効率化の前にもう少し考えなさい

もちろんそのレジのお姉ちゃんがそんなことをする理由はわかります。

大量に売れる人気マンガの新刊ともなると、相当な数が売れるでしょう。

それらをレジで一つ一つビニールを外していては手間なので、上記のような腐れ業務フローが生まれたのだと思います。

が、その時は私の後ろには誰も並んでいなかったのですよ。

効率化したからと売上が上がるわけではないのです。

お姉ちゃんの待機時間が増えるだけなのですよ。

せめて、レジが混み過ぎて購入しようとしたお客さんが嫌がって帰りそうになるほどの時ならわかります。

効率化すると何が起こるのか、バイトのお姉ちゃんには無理な話だと思いますが、店長なりがしっかりと考えたうえで、基本業務フローと効果的に運用するための理念を伝えてあげてほしいと思います。


■アパレルを見習いなさい、アパレルを

また、これが当然のように顧客の了解もなく行われることが腹立たしいのです。
せめて、「こちらの品と交換してもよろしいですか?」と一声かけてくれればコミュニケーションの取りようもあるでしょうし。

もちろんこれが、全ての商品が個々のばらつきが少ないジャンルの業界だったらいいと思うのです。

また、Webで注文する際にも現品を指定することは不可能ですので、その購入手段を選んだ自分の責任として納得も行きます。

ところが、本屋は自分で選んでこられる方式をとっているじゃないですか?

なのになぜ、頑張って選んできたそのものを買わせてくれない?

アパレル業界などはどうでしょうか?

試着を繰り返した現物は基本的に最後まで売りに出さず、必ず在庫を確認して最もきれいな確率が高いと思われる品と交換してくれます。

しかも当然、勝手にやるのではなくきちんと確認をしてくれたうえでです。

本屋のフローとはちょっと逆の話になっていますが、マンガは必ずしもレジに置いてあるものがきれいとは限らないのがポイントです。

私が気にしている傷や欠陥は、顧客が触ることにより生じるのではなく、工場からの出荷時に起こりがちなものだからです。

本屋はユーザーから見て業界の入り口にあたる部分です。

であれば、しっかりと自分たちの扱う商品の特性を把握してほしいものです。


■本屋が本への愛を見せなければ電子化が進むのみ

そもそも、なぜ私がここまでマンガ単行本をきれいな状態で購入したいのか。

それはもちろん読んですぐ捨てたり売ったりするためではありません。

コミックスでわざわざマンガを購入する人たちはコレクションとしての側面も大きく持っているのではないでしょうか。

音楽CDや映画DVDと一緒です。

中身のコンテンツはもとよりファンとして所有したいのです。

その紙の本にこだわるヘビーユーザーをないがしろにするのは本当に自殺行為だと思います。

昨今、物議を醸している電子書籍市場ですが、これが実現すれば割を食うのは今回紹介したような書籍販売店です。

そして、まさに一歩先に電子化が進んだ業界である音楽業界を見ればわかるように、それでもCDをお店に買いに来てくれる顧客の多くはコレクションとしての所有欲も満たしたいと考えているのは一目瞭然です。

書籍の自炊代行を巡る問題で、作家先生軍団が代行業者を提訴した際に、作家先生諸氏は書籍を裁断する行為について「本に対する愛がない」的な発言で、文豪らしく情緒に訴えようとして散々に叩かれていたのも記憶に新しいですが、本当に本、すなわち「読み物としてのコンテンツとそれを表現するメディア」に対して愛を持っていないのは、出版業界なのではないかと感じさせられる一幕でした。

これから先、自分たちが最も大事にしなければならないユーザー層を効果のない効率化の名のもとに切り捨てているようでは、電子書籍化の波と書籍販売店の滅亡はすぐそこだと思います。




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そんな私も愛読しているワンピース最新刊はこちら。




この勢いもしばらく止められそうにありませんな。


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