お気に入りのブログでこんな記事を見ました。


内容はもはやうろ覚えですが、全国民が個人商化することで21世紀の経済は幸せになるのではないかとかそんなお話だったと思います。

で、象徴的だった部分をこちらに引用してみます。

今では「ソーシャル・マーケティング」という言葉もすっかり定着し、最初の数人から爆発的に情報が拡散される時代に合わせた商売が模索されています。これからの時代の商売は、万人受けを目指す必要はないそうです。最初は周囲20人程度のお客さんによろこんでもらえばいいと聞きます。その20人のファンが、それぞれ他の20人に商品を紹介し、さらにその20人が別の20人に——と情報が拡散していけば、7人先で日本人口を超えます。たった7人です。周囲の 20人から始めて、世界につながる商売にすることは充分に可能だと思います。

この構造を象徴しているのがまさにツイッターによる情報拡散であり、個人商などと難しいことを言わなくても、くだらないネタツイートでも同じことが言えます。

そこでツイッターをフックに人気ブログを目指す私としては、一体何回のRT(=情報拡散)で、自分のブログを全国民に見てもらえるのかを計算してみたいと思います。


■全国民に届けることこそマスメディアの役割

最初から話がずれますが、とりあえずゴールを「全国民」に置いてみました。

なぜにそこかというと、日本という国の全国民に情報を届ける手段がいわゆるマスメディアという媒体の規模を表す定義であり、わかりやすいかな?と思ったまでです。

と同時に自分のブログを全国民の目に触れるところまで届けたうえで、人気が出るのか出ないのかを判断することが最後の審判的な意味で大事だとも思ったので、そういった意味でもうってつけの指標だと思いました。


■まずはデータ集めから

話を元に戻しまして、全国民に情報をRTで届けるための必要RT回数を計算していきます。

まずゴールとしての日本国民の数を把握しておきましょう。
こんなものはGoogle先生に聞いてみればわかることなので適当に検索してみると、約1億2700万人という数字が出てきました。

次に引用部分で書かれているような、ある1人が1回の拡散で何人の人に情報を届けられるかを考えます。

これはとどのつまりツイッターのRTにおけるフォロワー数のことになりますので、こちらもGoogle御大に平均的なフォロワー数を尋ねてみます。

すると2011年9月のデータで約54人という数字が出てきました。

自分も以前はそのくらいだったのでまあ妥当な数字でしょう。

さて、それでは必要なデータが揃いました。


■計算による結果はいかに

となると残るは計算するのみです。

引用した個人商の話ですと、「何人先で」目標に到達するかの話でしたのでだいぶ単純でした。

この場合は1回の拡散で行きわたるのが54人ですので、この54の何乗で全人口である1億2700万人を超えるかという計算になります。

計算してみると、

54×54×54×54×54=459,165,024

ということでわずか5乗で日本どころか+アメリカの人口くらいまで到達してしまいました。

つまりツイッターを使うと5人先まで届けられれば、全国民に届くということです。

でも、今回求めたい答えはこれではありません。
何回のRTで全国民に届くかです。

ツイッターの場合はそもそも最初の54人に届けるのはRTでなく自らのツイートで構わないのでノーカウントですし、次の54人全員が自らのフォロワーに届けるためには54回RTされる必要がありますので、RT回数はもっと多くなります。とにかく計算が複雑で面倒です。

こんなひょっとしたら間違える可能性がある計算は厄介なので、説明とリスク回避を兼ねてExcelで図示してみたいと思います。

【全国民に届けるRTツリー】
rt

どういうことかと説明しますと、まず最初の伝達は自分からのツイートなのでRT0回で自分のフォロワー54人に届きます。

次の段階では、それを受け取った54人のフォロワーが全員RT(=RT回数54回)でその先の54人の合計である2,916人に届けます。

これを4階層目まで繰り返していき、最後の4階層目はちょっと調整します。
前述の通り、全員にRTされてしまうと人口を大きく上回ってしまうので、ちょうどいいところを模索してみました。
どうやら3階層目の8,503,056人の28%、つまり2,380,855人にRTしてもらうと合計で1億2700万人を上回るようです。
ここがゴールとなります。

なので、全国民に届けるのに必要なRT回数は、

54+2,916+157,464+2,380,855=2,541,289

となります。
合ってますかね?


■こんな計算が何の役に立つのか

250万RTってどんな鉄板ネタだよと。
自分で計算してみて結構膨大な数字になったことに驚いています。

実際のところはもっとフォロワー数の多いアルファツイッタラーに拡散してもらえばもっと少なくて済みますし、逆にフォロー関係は特定の範囲で固まることが想定されるので情報のカニバリズム(≒そのネタもう見たし)が起こるともっと多くのRTが必要かもしれません。

もっと根本ではそもそも全国民がツイッター使うとかありえないし、みたいな至極まっとうな突っ込みもあるかと思います。

が、そこは思考実験ということでご容赦を。


これを見て思うのは、ツイッターはじめソーシャルメディアの普及により、口コミの威力がチヤホヤされることが増えてきましたが、全体への周知という意味ではまだまだパワーが足りないということ。

そして、それを実現しているテレビはじめマス媒体というものの広域伝播力の凄さを思い知りました。


さらに、自分のネタやブログを全国民に届けようなどと思うのが夢物語に過ぎず、せいぜい2階層目まで届けられたら個人レベルの集客力としては御の字だろうと思い知らされました。それでも3,000RTも必要ですし。

そんな大それたことを考える暇があったら、まずは10RTでも目指してシコシコとくだらない記事をポストしていきたいと思います。




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今回は答え合わせというか数字の出典元を明記。



人口はともかくフォロワー数は影響が大きいので、ちょっといじった思考実験を再度してみたいですね。

始まりが孫さんだったら、とか。


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