さて、オープンしましたね、スカイツリー。

混雑しているのは致し方ないとして、中身のショップの顔ぶれなどはかなりいい感じ。小さなららぽーとといった感じでかなり普通に買い物できます。

東京ミッドタウンみたいな謎の海外ブランドだらけにならなくてよかった。

地元民としては既に5回くらいは足を運び、堪能させていただいているわけですが、地元経済に落としている影響はどうやら前向きなものばかりではないようです。

オープンから二週間ほどたち、徐々に識者のレポートが上がってきましたのでひも解いてみましょう。


■スカイツリーのお膝元でため息


まずはこちら↓


良い面としては予想通り、交通機関が好調のようですね。

まず、朗報から行こう。押上駅と東武線とうきょうスカイツリー駅を合わせた乗降客数は、開業前に比べ約1.7倍に増えたそうだ。

たしかに、毎日押上で乗り降りしていても、実際に乗降客数の増加は肌で感じます。

一方で、悪い面?というか良くなかった面としては、地元商店街にお金が落ちなかったことが挙げられています。

浅草方面に流れてしまう観光客が多く、浅草と反対方面にある押上通り商店会などは、手持ち無沙汰の様子だと報じられているからだ。

ここで挙げられている押上通り商店会というのは、ぶっちゃけ押上に住み始めて半年ほどになる私でも一度も買物したことがないくらい、イケてないのでさもありなんというのが本音です。


■いかにして観光客を地元が捕まえるか


続いて、それを受けて書かれたのが私の大好きな大西宏さんの記事↓


こちらでは前の記事の内容はもっともだとしながら、観光客を捉えるためのコンテンツ作りを自ら行っていく必要があると諭しています。

しかし観光客が求めているのは「非日常」です。その他の地域では手に入らないもの、味わえない料理などの「非日常」です。

(中略)

「非日常」を売るためには、「日常」を売るビジネスとは異なるマーケティングが必要になってきます。いかにそれが「ここでしか買えない、味わえない」ものとしての特徴を伝えるメッセージ、イメージ、接客方法など感じてもらうことが必要になってきます。まずはコンテンツ化がありきで、コミュニケーションの技術も求められてきます。
ついでに、何でも行政頼みになりがちな現在の日本の産業界に軽く喝を入れられています。

しかし、莫邦富さんの乗ったタクシーの運転手さんの言葉には、なにか日本が陥ってしまっているものを感じます。本当は自らが変わるしかない、あるいは努力するしか無い問題も、厳しい、苦しい、だから政府や行政頼みになるということです。政府や行政のできることなど知れているにもかかわらずです。不況が続き、経済界からも、お上頼み、政府の政策に対する要求が目立つようになってきたように感じますが、それよりは変化した時代にどう自らが適応するかを考えるほうが重要ではないかと。

相変わらず良いこと仰いますね。

■地元民として見る押上商店会の敗因


さて、スカイツリー開業による影響は地元民として以前から考えていましたので、私なりの考察も加えておきたいと思います。

まず、スカイツリー開業により地元商店が潤うか?という問いに対しては、私ははなからNOを掲げていました。

その理由としては明確に「地の利」が挙げられます。

地元なのに地の利がないとはこれいかに?

私が思ったのはスカイツリーが近すぎるのです。もう押上駅の真上。

通常ランドマークが出来るときは駅直結のルートはあったとしても、駅からほんの少しくらいは地上を歩くのが普通です。

しかし、スカイツリーはまさに真上にあるので、スカイツリーとその周辺を堪能するためには押上の地に降りる必要が全くないのです。

こうなってしまうと、大西さんが提案するように、地元商店会が自ら観光客を捕まえるために観光客相手のコンテンツを用意しないと、わざわざ足を運んではくれません。

加えて、押上の商店会はあまりに寂れすぎています。

せめて、地元の店と大手チェーン店の半々くらいであれば、まだ地元の人は使うかもしれませんが、正直押上商店会にあるチェーン店というとマクドナルド1店舗とファミリーマート1店舗のみ。
どこぞの地方の駅前のようです。

これでは地元の客をスカイツリーに奪われても仕方ないと言えるでしょう。


■地元民として望む押上商店会の方向性


ということで、商店会の敗北は約束された事柄でした。
仕方がありません。

では、地元民としてそれが悔しいかというと、全くそんなことはありません。
むしろ、もっともっと廃れていってほしい。

最近来たばかりの私には商店会に対する愛着はありません。

せっかく駅としての「地の利」は上がったわけですから、これも大西さんが提案するように、大手チェーンや若い世代に場所を明け渡してほしいと思います。

全く客が入っていないように見えてもつぶれないということは、ほとんどの店が地主なんでしょうから、土地を貸すだけで十分生きていけるでしょう。

そういう意味では商店会の人たちが職にあぶれて、治安が悪化するということはなさそうです。

今、押上の利用者が増えているのは確実なので、そこを逃さずに捉えることが肝要です。

特に飲食店などはスカイツリーの中では今の休日の混雑状況ではあきらかにキャパオーバーと感じます。

現状では、それでもマックしかないので押上で吸収しようもありませんが、いくつか商業ビルの中にオシャレな店舗を入れてしまえば、スカイツリーに来た客を徒歩3分くらいの圏内までは連れ出すことが可能です。

そうすれば飲食以外の日常的な店舗にも微妙にビジネスチャンスが訪れるはずです。

地元民として最も望むのは、誰が主導でもいいので押上という「街」が便利に活気をもってくれるくれることなので、もっとも近そうな道として商店会のやる気のない人たちには早く退場してほしいと願うばかりです。